宍道湖に感謝

農林水産省が発表した都道府県別の漁業統計で、2015年の島根県内のシジミ漁獲量が『2年連続で全国1位』になったそうです。
島根の特産品としてシジミをアピールしていますので、全国1位は島根県民にとって嬉しいニュースです。
(漁獲量は前年よりも384トン多い4006トン)
2位以下は青森県3571トン、北海道868トン、茨城県427トン。
全体では9810トンで、島根、青森の両県で全国のシジミ漁獲量なんと8割を占めています。

資料によると、島根県産のシジミは漁の機械化が進んだ1970年代が最盛期だったそうです。
その頃(1972~1987年)の漁獲量は年間なんと1万トンを超え、1973年には最多の1万9234トンを記録。
島根県民も驚きの数字です。
しかし、こんなに沢山のシジミが採れる宍道湖では、2010年前後から塩分濃度の低下やアオコの発生などでシジミの大量死が相次ぎ、翌2011年には資源保護のため休漁日を週3日から週4日に増やし対応をしたそうです。
このため、2011~2013年は青森県に首位を譲ってしまいましたが、資源量の回復した2014年から通常の操業日に戻して再び全国1位になれました。
宍道湖漁協によれば、資源保護をやり始めた3年ほど前から宍道湖の塩分濃度が高く推移してシジミの餌となる植物プランクトンが増加、アオコの発生も抑制されてシジミの育つ環境が好転したそうです。
また、泥に覆われた宍道湖の底を耕したり、シジミの稚貝を一定の大きさまで管理して放流する取り組みも成果に繋がったと考えられています。
ただ残念なことに、シジミの漁獲量の低迷期に販路が減少して価格が低下してしまったそうです。

 

島根県民として、これからも体に良く美味しい『宍道湖シジミ』が安定してたくさん採れ、全国の皆さんに『やっぱりシジミは島根県産』って言われてほしいです。
そして、これまでの漁師さんや漁業関係の皆さんの努力によって『日本一の宍道湖シジミ』が食べれることも忘れずにいたいと思います。